Electronics Pick-up by Akira Fukuda

日本で2番目に(?)半導体技術に詳しいライターのブログ

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コラム「セミコン業界最前線」を更新。「VLSIシンポジウムがリアルとバーチャルの融合による新しいイベント体験を提供」

PC Watch様から頂いておりますコラム「セミコン業界最前線」を更新しました。
米国ハワイで開催されたVLSIシンポジウムの参加レポートです。

pc.watch.impress.co.jp


今回のVLSIシンポジウムでは、リアルとバーチャルを融合させた環境が参加者(リアル登録者とバーチャル登録者の両方)に提供されました。
特にリアル参加した人間にとって、驚きの体験ができたので要点をまとめています。
まずイベント(学会や展示会、講演会など)管理ソフトウェア「Whova」をインストールします。
スマートフォンあるいはタブレットでは、アプリとしてストアからインストールし、参加登録情報を入力します。
PCでは、WebブラウザからWebアプリ「Whova」のリンクに飛び、参加登録情報を入力します。


両者の画面はかなり似ており、機能はほぼ同じです。ハードウェア(あるいはカーネル)に依存しません。
またユーザーが更新した情報はリアルタイムでほかのハードウェアにも反映されます。同期がとれています。
さらにアプリから講演スライド(PDF)を表示できます(一部、著者の意向によってスライドが見えない講演もあります)。

すると、ほぼ完全なペーパーレスとなります。極端な話、スマートフォンだけで講演スライドを見ながら講演を聴講し、メモを取れます。
ノートPCを会場に持ち込む必要はありません。

かつては重い紙の論文集をかついで会場と宿泊先を往復していました。
論文集がCD-ROM、DVD-ROM、USBメモリと小さく軽くなっても、代わりにノートPCを持ち運ぶ必要がありました。
重い論文集が重いノートPCに変わっただけ、とも言えます。

ところが。「Whova」の導入によってスマートフォンだけで原理的にはすべてをこなせるようになってしまいました。

whova.com


上が開発元のサイトです。

問題は導入コストなのですが、これはさすがに分かりませんでした。
バーチャルだけのイベントだと会場運営費がゼロなのでメリットは大きいです。
ハイブリッド開催ですと会場運営費にアプリの導入コストが加算されるので、微妙な感じがします。
というかぶっちゃけ、バーチャル開催のときは参加登録料がリアル開催に比べて多くはかなり安くなっていました。

しかしハイブリッド開催ですと、参加登録料はリアル開催と同じ、あるいはさらに上昇する可能性があります。
バーチャルイベント用アプリケーションはほかにもあります。どれを選ぶのかが悩ましいところです(イベント運営者にとって)。