先日記しました遅刻に関連して，こんなことが昔あったことを思い出しました．たぶん20年近く前のことです．
編集部で仕事中に電話が来ました．時間は午前10時過ぎです．「H社の××工場の××と言いますが，T様がお見えにならないのですが・・・」．予定表をみると，Tさんは別の会社に取材に行っています．「しばらくお待ちください」とお待ちいただいて先輩に相談します．「Tさんが取材に来ないと電話が入っているのですが・・・」．
「えー，約束を忘れたのか」，「まずい〜」，「なんてへまをするんだ」．ちょっとした騒ぎになってしまいました．携帯電話のない時代，Tさんに連絡はとれません．編集部のデスクが代表して謝罪です．「実は手違いがありましてT記者は別の取材に・・・」．ここで嘘をつくとかえって事態はこじれます．平謝りでその取材はいったん中断となりました．
昼過ぎにTさんが編集部に戻ると，皆から質問攻めです．でもTさんはきょとんとしています．「そんな約束，聞いていないぞ」．H社に確かめると，H社の広報担当者が取材のアレンジをしたあと，Tさんに連絡していなかったことが判明しました．相手の初歩的なミスです．被害者だったH社の××さんも事情がわかったあとはかえって低姿勢となり，再度アレンジした取材はうまくいったそうです．
自分も実は最近，それに近い経験をしています．某展示会の会場で外国企業の取材をする約束をしたのですが，時間の連絡が結局きません．なくなったのかなと思って当日に別の企業ブースで取材していたら，携帯電話に連絡が入りました．「さっきから待っておりますが，どうしたのでしょうか」．ありゃ．時間の連絡がなかったことを告げ，再アレンジです．急きょ1時間後に取材開始となりました．このときは準備が全然できなかったので，あまりうまくいかなかったと記憶しています．
