Electronics Pick-up by Akira Fukuda

日本で2番目に(?)半導体技術に詳しいライターのブログ

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昨年(2018年)の本ブログを振り返る(11月と12月から)、富士通が次世代メモリ「NRAM」のYoutube動画を削除

昨年(2018年)に本ブログで何を書いてきたのかを振り返るシリーズ。その第6回(最終回)です。

今回は11月と12月の振り返りとなります。

まずは11月です。
2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧 - Electronics Pick-up by Akira Fukuda


コラム「ストレージ」では、3D NANDフラッシュの製造技術に関するシリーズを継続して連載中です。

コラム「デバイス」では11月14日に新シリーズ「創業期のIntel」あるいは「Intelが始まったころ」を始めました。以前から準備していた企画です。重要なのは、Intelが発行した公式文書や公式発表などから、当時の自分自身をIntelがどう見ていたのかを知ることです。後出しジャンケン(結果論)ではなく、過去のある時点における進行形を示すことで、1つの時代を描こうとしています。

コラム「セミコン」では11月12日にIEDM2018のプレビュー記事を書いています。今回はプログラムのリリースが異常に遅く、例年よりも記事の掲載タイミングが遅れています。

コラム「セミコン」では11月21日にカーボンナノチューブメモリ(NRAM)の開発アップデート解説を載せています。最初にNRAMをご紹介したのは同じコラムで2016年9月のことでした。およそ2年後の状況を紹介しております。
affiliate-with.hatenablog.com
pc.watch.impress.co.jp
この記事を掲載してから、奇妙なことが置きました。富士通グループがNRAMの開発に関するアナウンスを動画共有サイトYoutubeに投稿していたのです。これを記事中では紹介しています。ところがしばらく経過したら、動画が削除されてしまったのです。紹介した動画は英語の字幕入りで、2018年4月にアップされたものです。5月ころから、すでに海外の一部ウエブメディアではこの動画が紹介されていました。
海外メディアでアップしていたときには何もなかったのに、日本のウエブメディアが11月に紹介したら、すぐさま削除してしまった、というふうにも見えます。個人的には富士通グループに対し、とても残念な気持ちです。

続いて11月28日にはコラム「セミコン」で2019年2月開催予定のISSCC2019のプレビュー記事を書いております。20日に東京で報道機関向けに説明会が開催されたのを受けたものです。


それでは12月にいきます。
2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧 - Electronics Pick-up by Akira Fukuda


12月は恒例のIEDM現地レポートが続出しました。掲載誌はPC Watch様です。
12月5日にはIntelとMicronの3D NANDフラッシュに関する発表のレポートを掲載しました。
同日には、コラム「セミコン」でimecが3D NANDの製造技術で強誘電体トランジスタを試作した研究成果を解説しています。
12月6日にはIntelが22nmの低消費電力ロジックプロセスに埋め込めるMRAM技術を開発した成果をレポートしております。
同日には、コラム「セミコン」でDRAMの高密度化と大容量化に関する解説記事を掲載していただいております。
12月7日にはSK Hynixが128Gbitと大容量の相変化メモリを3次元クロスポイント技術で試作した開発成果をレポートしました。


コラム「セミコン」では、25日にEUVリソグラフィの量産適用に関する解説記事を上梓しています。これまで何度も遅延を繰り返したEUVの量産導入。今度こそは、本物のようです。
翌26日には、コラム「セミコン」で相変化メモリ(PCM)を内蔵するマイコンの解説記事を書いております。自動車向けマイコンという点がポイントです。相変化メモリは高温が苦手と言われていたのに、高温環境で動作させる自動車用半導体に応用してきたという。STMicroelectronicsが開発してきたこの技術には、かなり驚きました。


コラム「ストレージ」では、3D NANDフラッシュの製造技術に関するシリーズが完結しました。2019年には新しいシリーズを始める予定です。

コラム「デバイス」ではIntelの創業期に関するシリーズを連載中です。創業5年目の1972年まで来ました。ページビューが比較的良好で、ほっとしております。Intel本社の博物館で2017年に撮影した写真がここで役立つとは、想像していませんでした。

とにかくいろいろ集めておくと、後になって思わぬところで役に立ったりということがしばしばあります。逆に「しまった!撮っておけば(あるいは保存しておけば)良かった」ということも(汗)。半導体企業のウエブサイトもときどき修正されたりして、古い内容がいつのまにか削除されていたりします。典型的なのは、企業買収です。買収された企業の資料がウエブサイトごと消えてしまうことは、珍しくありません。


昨年の振り返りはここまでです。最後までお読みくださいましてありがとうございました。

今年も半導体は面白いです。どうぞよろしくお願いいたします。