PC Watch誌から頂いておりますコラム「セミコン業界最前線」を更新しました。
「「ハマり」過ぎなQualcommのNXP買収」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/1028242.html
QualcommがNXP Semiconductorsを買収すると発表したのには、いささか驚きました。
Qalcommが事業の再構築を進めるための描いた青写真(2月のアナリストデイで公表した資料)を読んだときには、さらに驚きました。Qualcommの事業領域を広げる方向と、現在のNXP Semiconductorsの事業領域があまりにも似ていたからです。NXP買収を想定していたかのような、という疑惑すら浮かびました。
そしてFreescale SemiconductorがNXPによって買収されたことで、はからずもQualcommの狙いと一致する半導体ベンダーが生まれてしまった。皮肉なことです。Freescaleが単独で存在していたら、様相はもう少し違っていたかもしれません。
あと記事ではふれていませんが、Qualcommが将来、データセンターへの進出を考えていることは留意すべきです。データセンターの国別市場のトップはもちろん米国なのですが、2位は中国です。Qualcommはデータセンターではありませんが、無線通信では中国といろいろやってます。
それからヘルスケア。Qualcommはすでにヘルスケアの子会社を設立済みです。
ということで、今回の買収は完了ではなく、始まりに過ぎない、というのが個人的な見方です。まだまだ動きがありそうです。