Electronics Pick-up by Akira Fukuda

日本で2番目に(?)半導体技術に詳しいライターのブログ

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日経エレクトロニクス2014年1月6日号の寄稿「メガトレンドを軽視した半導体開発から脱却せよ」があんまりなのです。

久々に大学生協日経エレクトロニクスを購入しました。2014年1月6日号です。840円です。特集はM2M(Machine to Machine)でした。全体を軽く一読したところ、寄稿「メガトレンドを軽視した半導体開発から脱却せよ」(著者:津田建二氏)が、あんまりだったので。つい、やってしまいました。


「メガトレンドを軽視した半導体開発から脱却せよ」(pp.63-72)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/MAG/20131219/323621/?ST=SCR
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/MAG/20131219/323621/?ST=lsi&P=1
(本文冒頭のまとめから)「半導体は日本では斜陽産業のように扱われているが、実は世界の半導体市場は伸び続けている。日本だけが伸び悩む原因の一つは、メガトレンドを軽視した技術開発にある──。2013年12月に日経BP社が刊行した未来予測レポート「半導体2014-2023」の著者である国際技術ジャーナリストの津田建二氏は、日本の半導体産業が抱える課題についてこう指摘する。」

上記の文章だけでも結構に違和感あるのですが。この未来予測レポートがこちらで販促されています。


「MeGaTReNDs 半導体2014-2023」
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/STORE/20131113/316060/
津田 建二 執筆・監修 日経BP半導体リサーチ 編集
販促ページのテキスト冒頭「半導体の未来を知らずに 事業計画を立てられますか?」。
本体価格は30万円です。これに消費税が加わります。つまり、この3月末までは31万5000円です。高価ですね。


すみません。前置きが長くなっています。要するに高価な書籍の触りとして日経エレクトロニクス(840円の雑誌)に寄稿が掲載されたということですね。


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この寄稿、デスクモード(査読モード)で本文を読み進むと、赤字だらけなのです。ちなみにデスクモードとは通常の読書と違い、原稿を査読するときのモードです。チェックリストをアタマの中で起動させてから読むので、記事内容に対する評価が通常の10倍ほど、厳しくなります。ですから以下の評価は商品の検品だと思って下さい。一般消費者の評価に比べるとすごく厳しいです。


いろいろありすぎて困るのですが、まず指摘しておきたいのがこれ。
71ページにある図5と72ページにある図6は過去にITメディアのウエブマガジンEDNJapanの記事体裁広告(広告です)に津田氏が執筆した図面(図1と図2)をそのまま流用したものです。


参考)EDNJapanの記事体裁広告
「津田建二の技術解説コラム 半導体の基礎知識(1)――マイコンとアナログはどう関係するの?」
http://ednjapan.com/edn/articles/1310/15/news006.html


広告原稿の図面をそのまま、商業誌に寄稿に流用する著者の神経の太さ。極太ですね。そしてそれを気付かずに(あるいは気付いていて)掲載してしまう編集部の能力。素晴らしいものがあります。


まだまだ不思議な内容があるのですが、今回はこのへんで。