Electronics Pick-up by Akira Fukuda

日本で2番目に(?)半導体技術に詳しいライターのブログ

日経Automotive Technologyを個人的に評価する

自動車技術の総合誌「日経Automotive Technology」の定期購読を始めた話を以前に書きました。
http://d.hatena.ne.jp/affiliate_with/20070729/1185703364
その後は督促状がくることもなく、順調に雑誌が届いています。


率直な感想は「機械屋の雑誌」です。または「従来からの自動車技術者向けの雑誌」でしょうか。
自動車メーカーと電装品メーカー(ティアーワン)、機械部品メーカーにお勤めの方が主要読者に見えます。エレクトロニクス出身の私には興味深い世界です。当然ながら、パワートレーンやサスペンションなど、機械系の技術記事の中には、難しすぎて読めない記事があります。
言い換えると、すごく参考になります。堅い記事大歓迎なので。もっと堅くしろーW。


一方でエレクトロニクスの記事は浅い。というか、変。電気屋だったら絶対やらないような誤りがあったりします。



例えば最新号(2008年7月号)の35ページ、ロームと日産のSiCダイオードの記事(浜田基彦記者)。「ヘテロ・ジャンクション・ダイオード」→ヘテロは接頭辞なので中黒が入っているのは変。
「ショット・キー・バリア・ダイオード」→「ショット・キー」で脱力スライム状態になりました。へにゃんぽ。ショットキー」は発明者の「Schottky」氏から来ている名称です。絶対にショット+キーなどではありません。ここは電気屋では常識なんです。あうう。本文半ばにも「ショット・キー」が再び出てくるので、ケアレスミスではないですね。
浜田記者は機械系で自動車には強いのですが、エレクトロニクスの基礎知識はあまりないようです。

それから図2のグラフ。アバランシェ耐量の単位でmjとあるのはmJ(Jは大文字)の誤りです。エネルギーの単位J(ジュール)のはずですから。

そして図3が不親切。n型とかp型とか、入れて下さい。青色の部分と赤紫色の部分の説明がないのも困ります。


ちなみにロームのプレスリリースがここにあります。
http://www.rohm.co.jp/news/080425.html
記事の図面は、リリースの図面を流用しているだけのようにみえたり。


同じ号の33ページ、富士通研究所の高出力増幅器(小川計介記者)の記事はすこし変化球。
本文中「具体的には、回路図に表れない寄生容量の値を把握することで・・・・」って高周波デバイスの設計では常識です。これやっていない設計なんてありえない、ということを知っていればたぶん恥ずかしくて書けない。よって自分には書けません、もう少し工夫しないと。


今の編集リソースだと、今後のエレクトロニクス化にはついていけなさそう。エレクトロニクス出身のリソース投入を強く希望します。でも日経エレクトロニクスで回生特集やった記者は異動させないでね、浅見様。理由は書きませんが。