Electronics Pick-up by Akira Fukuda

日本で2番目に(?)半導体技術に詳しいライターのブログ

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日経エレクトロニクスは政府・自民党のお先棒をかつぐのか


日経エレクトロニクス2008年4月7日号の特集を読んで、本気で呆れました。
突っ込み疲れしそうです。


47ページの扉に、「環境・エネルギーに関する記事キャンペーンを展開します」とありました。
2008年7月に北海道で予定されている「G8サミット」で主要テーマの一つに「環境・気候変動」問題が挙がっており、サミット開催に合わせて「環境・エネルギー」に関連する企画記事を積極的に掲載していくとのことです。サミット開催国である日本政府を応援する気なのかしら、と軽く嫌悪感を覚えました。


地球温暖化問題への取り組みを記事で採り上げることがいけないなどと言うつもりはありません。ただ「G8サミットに合わせる」キャンペーンにはあまり感心しません。
なぜか。地球人類の多くにとって今の切実な問題は地球温暖化ではなく、貧困であり、疫病(HIVやインフルエンザなど)であり、民族間紛争であり、大量の難民と飢餓であり、人権侵害であり・・(すみません、以下略)・・・です。いずれも非常に切実で早急な取り組みが必要であるにも関わらず、先進諸国政府の関心が高いようにはみえません。


環境・エネルギー問題を軽視するつもりはありませんが、ご飯が十分に食べられずに飢えている人、自爆テロで家族を失った人、放置された地雷で足を失った人、HIV発症の恐怖に怯える人・・・・に対して私は、地球温暖化問題の大切さを説く自信はありません。


人々の関心を「今」の問題から逸らすために地球温暖化問題が先進国に利用されている面があること。地球温暖化は先進国政府にとって比較的取り組みやすい問題であること。こういった事実を踏まえたうえで、キャンペーンを展開していくことを願います。


で、キャンペーンを特集扉でブチ上げてくださったのですが・・・・。
特集記事の概略は以下のURLに掲載されています。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/HONSHI/20080401/149815/
ウエブ・サイトのこのページにはキャンペーンのことが何も書いてありません。


一方でウエブ・サイトTech-On!では「グリーン・テクノロジー」という名称の「クローズアップ・サイト」がスタートしていました。でもこのことは日経エレクトロニクスの特集にはなぜか、書いてありませんでした。ギクシャクしています。


また同じ日経BP社のウエブ・サイトITProでは2007年秋から、IT機器の省電力化をテーマとしたサイト「グリーンIT」を運営しています。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/green_it/index.html
グリーンITについて説明した下記記事が参考になります。
正直言って、日経エレクトロニクスの特集記事よりも参考になりました。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20071126/287925/


2007年秋のITProで活動していた浅見直樹氏が現在はTech-On!および日経エレクトロニクスの総責任者(執行役員兼電子・機械局長)に就任しています。このことには留意しておくべきでしょう。


(この項は続きます)