国際学会IEDM 2017のレポート記事、さらにさらに続報です。
PC Watch誌に掲載していただいております。
近赤外線の感度を高めた、生体認証用CMOSイメージセンサーの開発成果です。
ソニーセミコンダクタソリューションズが開発しました。
スマートフォンの虹彩認証が主要な用途だと見られます。顔認証や動き検出などにも使えます。
個人的には虹彩認証と言いますと、映画「マイノリティー・リポート」をすぐに思い出します。
主人公が街中を歩いていると、通路の広告看板が主人公の虹彩を認証して自動的に話しかけてくるというシーンがあるのです。それも名前を呼びながら、です。
映画「マイノリティー・リポート」は未来の社会を描くシーンがものすごく良くできていて、DVDとBlu-rayの両方を購入して何度も鑑賞するほど、一時は入れ込みました。原作の小説(フィリップ・ディック作品)も読んでおります。
あのシーンが現実になっている・・・スマートフォンで。富士通が初めて虹彩認証をスマートフォンに乗せてきたのは2015年のことですが、衝撃でした。やろうと思えば国家が個人の虹彩データを管理して・・・まさにディストピア。いやもちろん民主主義国家ではこんなことは市民が許さないと思います。でも全体主義国家では分かりません。一党独裁体制の某国とか。政治犯の探索には絶大な威力を発揮しますし。顔認証レベルでも犯人探しには十分です。あああああ。恐ろしい。
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2003/05/23
- メディア: DVD
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DVD版。傑作です。
【イベントレポート】【IEDM 2017】スマホの虹彩認識用CMOSセンサーをソニーが開発 ~赤外線の感度向上と製造コスト上昇の抑制を両立 - PC Watch
【追記】忘れていたことがあったので追記です。
記事本文中に、「(111)面はシリコン原子のダングリングボンド(未結合手)が多く、界面準位の密度が増加すると発表論文は述べている。」との記述があります。
ここで「発表論文は述べている」と書いたのは、一般的にはシリコン単結晶の(100)面の方が、(111)面よりも「ダングリングボンドが多い」と理解されているからです。このためソニーの論文と講演からは、違和感を覚えました。
一方で暗電流については、(100)面の方が少ないという記述は理解できます。ただ原因をダングリングボンドに求めるということについては、納得がいかなかった。そこでこのような屈折した記述形式となっています。
誰か専門家の方にコメントをいただけるとうれしいです。