- 作者: 吉田丸悠
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/11/19
- メディア: コミック
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タイトルの「じごくあね」からは、姉が地獄から戻ってきたというような、もう少しオカルトチックなギャグを想像していました。しかし、全然違いました。
交通事故から奇跡の生還を果たした姉が、退院してきた。しかしその人格は別人。暴力はすぐふるうし、言葉使いは粗雑だし、カミソリの使い手だし、家ではすぐ裸で歩くし、スリの腕はプロ級だし、スポーツは万能だし、学業成績は優秀だし。変わらないのは、美人である外形と、主人公の弟にベタベタする性格くらい。
そして驚天動地のカミングアウト。姉の身体に入っているのは、姉の魂ではなく、別人のようなのだ。大ショックの弟。姉の身体を使っているのは誰なのか。女か、男か、若いか、年寄りか。言動からは「喧嘩早くて手癖の悪いおっさん」という最悪の想像が弟を襲う。
弟の心配をよそに、ハチャメチャな行動を繰り返す美人の姉。でもなぜか、仲は悪くない。だんだんと弟が馴染みそうで怖いです。果たして本当の姉が戻るときはくるのか。それともまだ別の裏があるのか。タイトルの「じごく」こと地獄とは関係があるのか。先行きが興味深いです。
美人で可愛いくて自分勝手なお姉さん(この絵柄は、個人的には可愛いくて好み)が、ひたすら善人の弟を振り回しまわる、というストーリーです。個人的にはなかなかに良い作品でした。