前回のエントリー 「常務 島耕作」第5巻を読む
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(注:以下は第6巻の内容にふれています。あらかじめご了承ください)
「常務 島耕作」の最終巻です。ですが完結編ではありません。ストーリーは続編の「専務 島耕作」に引き継がれます。社長が交代し、島耕作が専務に昇格するということが決まったので、このシリーズはひとまず完了、という体裁です。
続編付き作品のせいか、最終エピソードは淡々としており、楽屋オチ(?)がつくという酷さです。
第6巻の冒頭は、例の日本人学生の結末から始まります。この始末の付け方は非常に安易で、「島耕作シリーズ」が漫画ファンからの評価が一般的には低い理由の一つでもあります。問題が発生し、主人公が解決に関わろうとし、でも問題を起こした人物には解決が見えない。すると人物そのものを作品から消してしまう。厄介な人物は消してしまえの繰り返しでは、作者をまともなストーリーテラーとみなすことは困難です。
作品でのうんちくはインドとパキスタンの紛争がテーマです。カシミール地方の問題などが解説されています。そしてなぜか、インドで列車爆破事件が発生し、島耕作が犯人の発見に関わったりします、それも偶然に。本当に運の良いひとです、島耕作は。
ここからは、全6巻を通しての感想です。正直、ここまでうんちく満載で安易なシナリオの作品を読まされるとは思っていませんでした。これが日本を代表するサラリーマン漫画だと持ち上げられる姿は、恥ずかしくあります。