Electronics Pick-up by Akira Fukuda

日本で2番目に(?)半導体技術に詳しいライターのブログ

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紙媒体の広告縮小の先にあるもの

前回のエントリー
http://d.hatena.ne.jp/affiliate_with/20100413/1271163217
「崩壊した専門メディアの競合関係」の続きです。


紙媒体には広告を出してもその効果を定量化できない。その弱点が致命的なものになっています。景気が多少回復したところで、広告主企業の大半は紙媒体には戻らないでしょう。紙媒体の広告はどんどん縮小していく。このことは避けられません。


前回このように記述しましたが、ちょっと嘘があります。未来形の文章になっていたのですが、紙媒体の広告縮小が現実のできごとです。景気後退と広告経費削減が主な理由です。


そして今、起きているのが「紙媒体を主な事業としてきた広告市場」の継続的な縮小です。


紙媒体を主体としてきた特定業界に強い既存の広告代理店は、どんどん倒産しています。
紙媒体の広告制作を主体としてきた広告制作プロダクションも、どんどん倒産しています。
紙媒体の広告制作を主体としてきたデザイナーやカメラマンやライターなども、売り上げが激減しています。


インターネット技術に強い広告代理店や広告制作プロダクションはまだがんばっていますが、紙媒体だけのところはほぼ行き詰まっています。


言い換えるとそれだけ、紙の広告はお金がかかっていました。その費用は広告出稿企業が支払っていたのですから、そのコストは相当なものだったといえます。


ところが検索エンジンキーワードリンク広告だと、こういったコストが全部なくなってしまう。広告制作をする必要なし。広告代理店は不要(直接取引すれば)。中抜きで広告コストは激減し、紙と違って効果は日毎にレポートされる。



広告代理店や広告制作プロダクションが潰れるということは、デザイナーやカメラマンやライターなどへの外注が減る、さらにはなくなってしまうということです。淘汰の時代が始まっています。いつ、どのような形で終わるのかはまだ、分かりません。