Electronics Pick-up by Akira Fukuda

日本で2番目に(?)半導体技術に詳しいライターのブログ

連載記事:クリプトン物語(ITmedia)と初音ミク開発物語(日経エレクトロニクス)を比較する(その4)

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今回からは、「初音ミク」が発売された後のもろもろをレポートした部分に移ります。

ITmediaクリプトン・フューチャー・メディアに聞く(3):初音ミクが開く“創造の扉”」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0802/25/news017.html


ITmediaクリプトン・フューチャー・メディアに聞く(4) 最終回:JASRACモデルの限界を超えて――「初音ミク」という“創作の実験”」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0802/26/news029.html


日経エレクトロニクス2008年3月10日号(pp.123-127)「パソコン用歌声合成ソフト「初音ミク」 <最終回>みんなのミクになってみた」
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/HONSHI/20080304/148437/
(注意:上記URLは記事の導入部だけが掲載されています)




初音ミク」が発売された2007年8月31日前後からの様々な動きは、例えば以下のようにまとめられます。


1)「初音ミク」はDTMソフトとしては異例の売り上げを記録し、超ベストセラーとなりました。


2)発売前からニコニコ動画に関連動画が投稿され、発売直後から膨大な数の「初音ミク」楽曲動画が投稿され、膨大な回数で視聴され、派生動画(PVやMADなど)が数多く作られました。そして派生動画がまた繰り返し視聴されました。


3)「初音ミク」の同人誌やフィギュアなどが数多く自主制作されました。10月には早くも「初音ミク」の同人イベント(「ボーマス」こと「VOC@LOID M@STER」)が開催され、大盛況に終わりました。


4)プロのクリエイター(作家や漫画家など)が「初音ミク」に反応し、作品を発表するようになりました。


5)ツール「初音ミク」を使用して作製した歌声の著作権のありようが問われることで、音楽著作権論争に火が付きました。JASRACモデルではVOCALOIDを扱えないことが明確になりました。


6)そして「初音ミク」は歌声合成ツールを超え、マルチメディアコンテンツの一ジャンルを形成するようになりました。


ITmediaの連載記事第3回は、ニコニコ動画での動きをかなり丁寧に紹介しています。第4回では音楽著作権論争にもふれています。


連載記事を執筆した岡田有花記者はわずかな時間ながら、10月の初音ミク同人イベントにも来場しました。個人的には午後0時半の来場というのはいただけませんが、初の同人イベントにも足を運ぶフットワークの軽さは尊敬します。


クリプトンが投稿サイト「ピアプロ」を立ち上げた経緯や、クリプトン伊藤社長の考え方などが分かったのも収穫でした。ただ「ピアプロ」はメリハリがなく、記事で持ち上げられているほどのインパクトは現状では感じません。


それから文体そのものは、改良して欲しいです。主語を付けた文章を増やしてください。日本文は述語だけでも記述できるのですが、主語の省略は抽象度を高め、主体を曖昧にします。誰の考えなのか、発言なのか、ところどころ理解に苦しみました。


・・・・まだ続きます。