Electronics Pick-up by Akira Fukuda

日本で2番目に(?)半導体技術に詳しいライターのブログ

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連載記事:クリプトン物語(ITmedia)と初音ミク開発物語(日経エレクトロニクス)を比較する


どちらの連載も、記事中で2007年8月31日の「初音ミク発売」を迎えたところです。


ITmedia:「8月31日。初音ミク発売直後から、予想をはるかに超える反響が押し寄せてきた。ミクという“現象”はDTM業界をはみ出し、大きなうねりを起こしていく。」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0802/22/news013_2.html


日経エレクトロニクス:「こうして2007年8月31日、満を持して初音ミクが発売された。」
2008年2月25日号、p.130より


なかなか面白いので、両方を読んでみていろいろツッコンでみました。


ITmedia第1回「「音の同人だった」――「初音ミク」生んだクリプトンの軌跡」
前半部分
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0802/21/news015.html
「。いわゆるネット企業ではないが、「『Yahoo!』がヤフーかヤッホーか分からなかったような」当時から、ISDN回線を引いていた。」←「ヤフーかヤッホーか」という表現はマスコミずれした記者特有の表現です。少し興ざめしました。
ところが次の1行に感心しました。
「低価格な常時接続線として話題になった「OCNエコノミー」を、北海道で初めて導入したのも同社だ。」
こういったことを調べるのは、かなり手間かかるんですよね。

「最初は小さな趣味だった。」←このあたりで主語が不明になる。伊藤社長のことだと想像しますが、やや気持ちがわるい。再度主語を入れるべきだと思います。


ITmedia第1回「「音の同人だった」――「初音ミク」生んだクリプトンの軌跡」
後半部分
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0802/21/news015_2.html
伊藤社長の軌跡にスポットを当てた後半。とてもよいです。クリプトンが音のデータベース化(サンプリング作業と検索エンジン開発)を非常に早くから始め、多大な努力を払ってきたことが分かります。まさにパイオニア企業です。


ITmedia第2回「「初音ミク」ができるまで 」
前半部分
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0802/22/news013.html
Vocaloidシリーズの歴史が語られます。MEIKOKAITOを経て初音ミクへ。
主役は伊藤社長から佐々木渉氏へとスイッチします。が、ちょっと分かりにくいです。
「、社内の隠れアニメファンを発見してレクチャーを受けた」←この部分は日経エレクトロニクスの記事と記述が違うように感じます。
声優の藤田咲さんを採用した経緯が出てきます。


ITmedia第2回「「初音ミク」ができるまで 」
後半部分
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0802/22/news013_2.html
イラストレーターのKEI氏をみつける過程へ。
KEI氏とクリプトンのやりとり(打ち合わせの過程)が興味深いです。
そして第2作の「鏡音リン・レン」が紹介されます。


ああ。日経エレクトロニクスの部分を書く時間がなくなってきましたOTZ。
続きは後ほどアップします。すみません。