1582年(天正10年)6月に「本能寺の変」が起こったことから、織田家の後継者を決める会議「清須会議」が同年7月に開かれました。羽柴秀吉が織田信忠の嫡男、三法師を後継者として推薦し、正式に織田家の新当主として決まります。
歴史に詳しくない自分は、清須会議についてはほとんど知らないままでした。そこで勉強にために購入したのが以下の本です。
- 作者: 小和田哲男
- 出版社/メーカー: 中経出版
- 発売日: 2013/09/21
- メディア: 文庫
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内容としては初心者向きで、織田家のことについて詳しく知っている方には退屈かもしれません。本能寺の変に至るまでの織田家の沿革が説明され、本能寺の変とその直後の歴史が解説され、清須会議の内容が説明され、清須会議以降の織田家の行く末が述べられています。自分には十分に参考となりました。
意外だったのが、これほど重要な会議だったのに、清須会議に関する歴史資料がほとんどないことです。出席者の人数と名前すら、不確定な部分があります。その点では読んでも不満が残るというか、といっても信頼に足る資料があまりに乏しいので、仕方がないと言えます。
清須会議というと、三谷幸喜氏による映画原作があまりにも有名です。ですが自分はこの本があまり好きではありません。書店で少しだけ眺めたのですが、内容が参加者の思惑の記述だらけというか、あまりに軟らかいために、歴史を学ぶ材料とはなりません。エンタメのフィクションとして読む分には良いのでしょうけど。
まじめに清須会議を論じたこの本。もう少し評価されても良いかな、と個人的には思っております。
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