週刊東洋経済2012年4月21日号の第2特集「半導体 危機の連鎖」が、とても読み応えがあります。取り上げているのはルネサス エレクトロニクスの危機とエルピーダメモリの今後です。すごくよく取材してあります。正直、自分のコラムで書くことがなくなってしまいそうで困っております。
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2012/04/16
- メディア: 雑誌
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
人気blogランキングへ←押していただけると筆者のやる気がアップします
まずルネサスの現況(苦境)を報じています。ルネサスは発足時に借入金を親会社による増資引き受けで補完したのですが、それも無駄になりそうです。慢性的な赤字体質と、資金繰りの悪化を記事では指摘しています。
続いてエルピーダの記事です。支援企業による争奪戦の様相を描いています。支援企業は安く工場や技術などのアセットを買いたい、それも台湾の工場が狙い。問題は広島工場の維持です。
そして国策半導体の失敗の歴史を延べ、理由を論じています。国家プロジェクト、日の丸ファウンドリ構想などの記述が参考になります。
DRAM市場が今後は伸びないとか、一部の記述に異論はありますが、全体としてはとても凄い記事です。国内半導体産業の最新状況をまとめて知るには、最適の解説記事だと思います。