週刊ダイヤモンド2007年3月10日号特集「ファンドが仕掛ける電機解体」が参考になります。
http://dw.diamond.ne.jp/number/070310/index.html
様々な批判にさらされてきた日本のエレクトロニクスメーカー。
緩やかな衰退を歩みつつ、それを自覚しつつも自己変革はできないまま。大手企業の取締役は2年の任期を過ぎれば、破格の退職金や年金などにありつけます。
とりあえず2年ないしは4年をまっとうすれば、わが身は安全です。
将来を考えた変革には大きな反対がつきまといます。敢えて危険を犯すことはないでしょう。
巨額の赤字を垂れ流すようになるまで、緩やかに放置されたままになる可能性は
少なくありません。そのツケを払うのは今の若い世代です。
投資ファンドという外圧によってしか再編は進まないのでしょうか。
だとすると少し悲しくなります。
ただ、このまま緩やかに衰退していくよりも、
たとえ外圧を導入してでも将来を見据えた再編が
すぐにでもあった方がよい、と自分は考えています。
週刊ダイヤモンドの特集では「解体」候補の企業が列挙されます。
日本ビクターと三洋半導体が投資ファンドに売却されることは、既成事実と化していました。三洋電機本体も危ういです。
そのほか、パイオニア、NECエレクトロニクス、ルネサス テクノロジ、セイコーエプソンなどが俎上に上がっています。
そしてマネジメントバイアウト(MBO)を実施して独立する、東芝セラミックスの事例が紹介されています。東芝の半導体部門ではユニークな人物として知られていた香山晋氏が東芝セラミックスの社長としてMBOを主導しました。
http://www.tocera.co.jp/jpn/corporate/company/message.html
この6月1日には「東芝」を削除した新社名に変わるとのことです。
新会社が大きく成長し、再び上場企業となって戻ってくる日を楽しみに待つことにします。
なお、右の画像は投資ファンドの解説書「投資事業組合とは何か」です。
お薦めです。