Electronics Pick-up by Akira Fukuda

日本で2番目に(?)半導体技術に詳しいライターのブログ

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フォトニックフラクタル

 「フォトニックフラクタル」と呼ぶ不思議な構造体と遭遇する機会に恵まれました。フラクタルの世界では「メンジャースポンジ」と呼ぶ構造です。立方体の1辺を3等分して27個の小さな立方体に分け、中央の立方体をくりぬく。さらに3等分して27個のより小さな立方体に分け、中央の立方体をくりぬく。この操作を繰り返して作ります。

 写真の構造体は1辺が27mm。ステージ3と呼ばれ、上記の操作を3回繰り返した構造です。

 このメンジャースポンジに電磁波を照射すると、特定の周波数の電磁波だけが閉じ込められます(局在する)。フラクタル構造体であり、フォトニック結晶でもあるのです。

 個人的に興味深かったのは、メンジャースポンジが理論的には体積ゼロ、表面積無限大であるところ。フラクタル図形とフラクタル構造体はこういうのばっかりで、直観を裏切られます。最初は「?」マークが飛ぶのですが良く考えていくと確かにその通り。フラクタルって面白い〜。


 メンジャースポンジを見せていただくとともに掲載を許可してくださいました信州大学理学部教授の武田三男氏にこの場を借りて御礼申し上げます。