EETimes Japan様から頂いておりますコラム「ストレージ通信」を更新しました。
「強誘電体メモリの再発見(8):強誘電体メモリ研究の歴史(前編)〜1950年代の強誘電体メモリ」
http://eetimes.jp/ee/articles/1707/26/news019.html
強誘電体不揮発性メモリの始まりを解説しています。アイデアは1952年4月。MIT大学院の学生だったダドレイ・アレン・バック(Dudley Allen Buck)氏が修士論文で強誘電体メモリと強誘電体スイッチを提案したのが始まりです。
ダドレイ・アレン・バック氏は1927年4月25日にサンフランシスコで生まれたので、強誘電体メモリを提案したのは24歳から25歳くらい。1953年12月には超電導素子のジョセフソン接合を使ったスイッチング素子「クライオトロン(cryotron)」の基本的なアイデアを生み出します。また連想メモリ(単語の意味を認識して対応するデータにアドレスするメモリ)の考案者でもあります。このほか非破壊の磁気センサーや磁気論理回路などの研究で実績を挙げています。
ところが1959年5月21日。バック氏はわずか32歳で突然、死んでしまう。
バック氏の生涯を記録したウエブサイト
http://www.dudleybuck.com/
には「原因不明の病(mysterious illness)」で逝去したとあります。
惜しいです。謹んでバック氏のご冥福をお祈りします。