Electronics Pick-up by Akira Fukuda

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IRPS2016レポート「1xnm TLC NANDフラッシュの寿命」

米国で開催された国際学会「IRPS2016」のレポートをPCWatch誌に掲載していただきました。


「電源電圧が仕様範囲内でもTLC NANDフラッシュの寿命は大きく変わる」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20160506_756102.html


mid-1xnmのプレーナ技術によるTLC NANDフラッシュメモリを対象とする研究成果です。電源電圧の仕様範囲内(2.7V〜3.6V)で書き換えサイクル寿命がどのように変わるかを検証した結果を報告しています。


対象とした電源電圧は2.7Vと3.0Vです。書き換えサイクルによって読み出し不良が増加するのですが、3.0Vに比べると、2.7Vでは不良発生数のばらつきが拡大することが分かりました。不良の数が多いこともあれば、少ないこともある、という非常に扱いづらい様相を呈してきます。具体的にはECC回路の設計が難しくなります。