Electronics Pick-up by Akira Fukuda

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【推薦!】「死んだら、まず「役所」で申請を」、コミックス「死役所」が貴方をお待ちしております

死役所 1 (BUNCH COMICS)

死役所 1 (BUNCH COMICS)

生きている間に私達は、何度も何度も役所に通います。そしてたくさんの申請書を書きます。それは死んでからも同じでした。死ぬとまず「死役所(しやくしょ)」に行きます。死んだときの姿で(表紙をご参照ください)。そして成仏するためには、必要な書類を申請しなければなりません。


もちろん物語の主題は申請書なのではなく、死者が生きていたときの物語と、死んでからの周囲の生者の物語です。そこで「死役所」、というアイデアには正直、驚きました。この発想はなかった、です。


役所ですので、「課」がいくつもあるようです。第1話には「自殺課」が出てきます。いじめで自殺した少年が主人公です。第2話には人為災害死課」が出てきます。社長をかばって死んだ社員が主人公です。第3話には「他殺課」が出てきます。親の虐待によって死んだ子供が主人公です。この話はかなりつらいです。


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役所の天井は真っ黒で、窓の外も真っ黒。役所の雰囲気はかなり昏いです。新しい死者をまず案内するのは、「総合案内係」の「シ村」さん。「お客様は仏様です」を合言葉に、淡々と仕事をこなしていきます。死者が天国に行くか、地獄に行くかは、死ぬまでの行い次第。役所の職員にも分かりません。


第5話には「死刑課」がついに出てきます。地上で「死刑」に処せられた男性が現れたからです。いろいろな死に方があるのですが、死刑で死んだ人だけは、行方が違う。通常は「死役所」の職員となって働くのです。しかし第5話に登場した若者は「働くことが徹底的に嫌だという」人物。職員採用試験を拒否し、「冥土の道」へ行くことになります。最後まで自分を他人事のように扱う主人公。最後に、おおきな勘違いに気付くことなります。でも手遅れですけど。


職員は全員死刑囚(執行済み)など、理由があかされない謎もいくつか。
そして規模から考えると、小さな市の役所と同じような小ささ。なぜなのか。

先行きが楽しみな一冊です。


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