- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2010/04/21
- メディア: DVD
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2005年度作品。14年後の「2019年」の地球が舞台です。
宣伝に「近未来アクション超大作」とありますが、アクション映画ではありません。
純然たるサイエンスフィクションです。謎を解く趣向がなかなかに魅せてくれます。
アクションではなく、どちらかと言えばミステリー仕立てです。
地球は大気汚染によって生命が活動できなくなり、一握りの生き残りだけが都市型のシェルターで暮らしているという未来です。シェルターは汚染された大気からは隔離され、生き残った人類は厳重に健康管理された生活を送っています。生き残った人々は汚染されていない楽園「アイランド」に移住できるのですが、それは抽選で選ばれた人間だけです。生存者は毎日発表される当選者に自分が選ばれること(イコール楽園への移住)を楽しみに日々を過ごしています。
シェルターには、新たに見つかった生存者が送り込まれてきます。生存者たちは同じようなウエアを着用し、仕事(軽作業)をこなし、健康を損ねないように管理された食事、運動、睡眠を摂っています。主人公のリンカーン(男性、外見から20歳代後半と推定)も、その一人。
しかしリンカーンは、同じような毎日に疑問を抱き始めます。なぜ同じような白いウエアを着なければならないのか。毎日の仕事にはどのような意味があるのか。そして奇妙な夢に悩まされています。ボートで海を渡るさなか、海中に突き落とされ、溺れ死ぬ夢です。
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リンカーンは友人のスカーレット(女性、外見から20歳代後半と推定)と仲が良いのですが、手を触れ合ったりすると、警備員から「男女の接触は禁じられています」と警告を受けます。そう。なぜか、男女の触れ合いは禁止されているのです。
そして「アイランド」に行けるのは、抽選によって選ばれた者だけではありませんでした。女性には妊婦がおり、赤ちゃんを生むことで「アイランド」に行けるのです。臨月になり、破水し、お産のために医療ブロックへと運ばれる女性は皆に祝福されます。「おめでとう」。「ありがとう」。満面の笑みを浮かべた妊婦は、医療スタッフに支えられて消えていきます。
ところで、リンカーンには密かな楽しみがありました。それは、禁じられているブロックへ出入りすることです。そこは営繕の区画で、生存者たちを支えるインフラを維持しているエンジニアが働いていました。リンカーンはそのエンジニアの一人と知己となり、ウイスキーをもらったり、雑談をしたりしていました。
ところがある日、リンカーンはそのエンジニアリングの区画で、あり得ないものを見つけてしまいます。それは「昆虫(バグ)」でした。大気汚染で生命が住めなくなっているのに、なぜ「昆虫」がいるのだろうか。疑問が膨れ上がります。そこからストーリーは一気に加速します。シェルターの正体。アイランドの正体。さらには、自分の正体へと。次々と謎のベールが剥がされていきます。
このあたりの展開は見事です。スリリングです。素晴らしい。手に汗が出ます。
アクションシーンはちょっとだけありますが、期待しないように。
この映画は謎解きを楽しむ作品です。ラストまで一気に行けます。
(ネタバレ編も、できたら書きます)
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