昨年(2011年)の第13回自動認識展レポートで、「スマートフォンが自動認識デバイスに早変わり」するアダプタをチラッと紹介しました。
http://www.kumikomi.net/archives/2011/09/rp37auto.php
スマートフォンやメディアタブレットなどを特定用途向けの機器に変身させるというアイデアです。このたび、某メディア様からこのテーマで記事を書くことになりました。バーコードリーダーや磁気カードリーダーなどの応用例がこの企業からはすでに製品化されておりました。そこで開発元である「ウェルコムデザイン」様に取材を申し込んだのですが。
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あえなく撃沈しました。取材拒否です。
すったもんだで某メディア様から神戸本社までの旅費を出していただけるまでになったのですが、無駄になりました。それからウェルコムデザインの東京の窓口様にはお手伝いをいただいたのに、ご迷惑をおかけしてしまいました。本当にすみません。
でも、取材拒否は良くあることです。この仕事をしてきてサラリーマン時代から通算28年になりますが、たぶん、1000件を超える取材の申し込みをしてきました。そしてその何割かは取材のお断りをいただいています。
中小企業の場合、OEM供給というのが取材の障害となっていることがあります。お客様である供給先ブランドで販売されているのですが、日本のブランド企業は自社ブランド品の開発と製造が他社によるものであることを、知られるのを嫌がる傾向があります。このOEM問題で取材を断られるケースが何度もありました。OEM先の許可を取ることが困難、あるいは不可能といったことですね。
競合他社に製品を模倣される危険性が高まる、という問題もあります。この理由で断られたこともありました。
そしてこれらのリスクを負担してまで取材を受ける、開発業務の手を休めてまで何にも知らない素人にわざわざ説明する意味が企業にとってあるのかとなると、なかなか難しいです。
営業面からみると製品の知名度が向上するのは喜ばしいことなのですが、技術部門から見ると、しゃべれない、あるいは、しゃべりたくない。これも良くあることです。
なお追加情報ですが、この5月9〜11日に東京ビッグサイトで開催される「スマートフォン&モバイルEXPO 春」には製品が出展されるようです。ご興味のあるエンジニアの方は、そこで質問していただけると。
http://www.e-welcom.com/doc4/eventschedule.htm
下調べの範囲で判断すると、かなり面白そうな製品なのに。残念です。次の機会を待ちたいと思います。
(同様にスマートフォンをベースとした産業機器を製品化した方へ。ご連絡いただければ、取材に伺いますよ〜(確約はできませんが))