Electronics Pick-up by Akira Fukuda

日本で2番目に(?)半導体技術に詳しいライターのブログ

当ブログではアフィリエイト広告を利用しています

EETimes Japan、創刊2年目にして収支均衡に近づく


電子技術誌EETimes Japanを発行しているE2パブリッシングは、チップワンストップの連結子会社である。
チップワンストップがこのほど公表した決算短信から、EETimes Japanの2006年度の収支がほぼトントンに到達していたことがわかった。


チップワンストップのIRライブラリー(同社は1〜12月期決算)
http://ir.chip1stop.com/investor/info.html
平成18年(2006年)12月期の決算短信によると、メディアコミュニケーション事業(ほぼEETimes Japan事業とみなせる)の収支は以下の通りである。


2005年(初年度) 売上高 約1億3000万円 営業損失 約1億円
2006年 売上高 約3億2000万円 営業損失 約350万円


わずかに赤字が出ているが、ほぼ収支均衡である。
1号当たりの売上高は2005年が2167万円、2006年が2667万円となる。成長率は23%。コントロールド・サーキュレーションなので購読料は無料(エンジニアに限るが)。収入は広告だけだ。


創刊2年目、しかも1年目は7月〜12月しか発行していない(EETimes Japanは2005年7月創刊)ことを考えると、これは凄いことだ。ほかの業界の方には分かりにくいかもしれないが、出版業界で雑誌事業が広告収入だけで2年以内に収支トントンというのは、大成功なのである。


(追記:3月31日)日本の出版業界には「創刊号はご祝儀で広告を入れる」という習慣がある。したがって創刊号の広告収入は多くなり、その後は創刊号の広告ページを超えられずに苦しむ、ということが少なくない。号当たり広告収入で比較すると、創刊年(2005年)は上げ底となりやすい。2年目である2006年に号当たり平均で23%も上回っているのは、この意味でも凄いことだと言える。



この4月には、編集部に強力な記者が中途採用で加わるとの情報もある。楽しみだ。