前日の続きです。
隣国である韓国はずっと、徴兵制を敷いている。
戦争状態が続いている(朝鮮戦争は停戦状態であるため、終結していない)からだ。69万名もの国民を常時、軍隊に割いている。
満20歳になった成年男子は原則として2年間の兵役に就く。
それから7年間は予備役となる。
予備役の期間中は、有事の際には真っ先に徴兵されて前線に送られることを意味する。
徴兵制がどんなものかを知るのには、韓国の徴兵制を実態を知るのが手っ取り早いだろう。その実態を韓国の作家(原作者と作画家)が描いたコミックス「軍バリ」が講談社から出版されている。「軍バリ」によると、韓国男子は兵役を終えて「一人前の男」とみなされる。
- 作者: イユジョン,イヒョンソク
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/05/02
- メディア: コミック
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原作者のイ・ヒョンスク氏は1995年1月に徴兵されて、1996年9月には北朝鮮工作員20名の掃討作戦に参加したという実戦経験の持ち主である。実経験が元になっているだけに、そのリアリティには感嘆する。
(以下ねたばれあります)
兵役中は社会人ではない。
「服務期間である26カ月間はオマエらは社会人じゃない」
射撃訓練は非常に危険なので、必要なときには暴力的手段を使っても良い。
「射撃場での殴打は正式に認められていることを知っているか」
きつい訓練に耐えかねた主人公は手りゅう弾を持ったまま問いかける。
「なぜここで青春を浪費しなければならないのですか?」
「不味い飯食って・・殴られながら・・わけのわからない事を毎日するのは・・なぜですか?」
教官は答える。
「バカ野郎・・そんな簡単なこともわかないのか?」
「オマエらじゃないとすると・・この国は・・誰が守ってくれるんだ?」
「今まではオマエらのお父さん、兄貴、先輩たちがこの国を守ってくれたんだ!そして今度はオマエらの番が回ってきただけだ!それが嫌か?オマエらはタダ乗りしたいのか?」
米国に出張すると毎日、イラクでの戦死者の記事が載っている新聞を読む。
戦死者はほとんどが、20代の若者だ。
日本は米国にタダ乗りしているのではないか。それでよいのか。
米国に出張するたびに、そんな強い疑問にかられてしまう。