Electronics Pick-up by Akira Fukuda

日本で2番目に(?)半導体技術に詳しいライターのブログ

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「尊敬される企業」が半導体産業を主導する


フリーランスになってから、半導体技術の国際学会を積極的に取材するようにしてきた。
これまでに以下の学会に参加して記事を書いてきた。


半導体製造技術の国際学会:IEDM 2005
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半導体回路技術の国際学会:ISSCC 2006
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半導体露光技術の国際学会:Microlithography 2006
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半導体信頼性技術の国際学会:IRPS 2006
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これらの学会を直に見てきた現在、半導体技術を主導しているのは以下の4社だと感じている。


Intel
IBM
Texas Instruments
Freescale Semiconductor


これらの4社は、上記の学会発表では常連である。分野の違う学会で発表していることは、総合的な技術力を有していることを意味する。売上高の規模を考慮すると、特にIBMの発表件数の多さは恐ろしいくらいだ。よくこれだけのリソースを研究開発に割けるものだと感心する。

学会運営に対する寄与にも注意を払うべきだろう。これらの4社は、学会の実行委員会に数多くの人材を供給している。


半導体産業は、技術的な進歩によって発展してきた産業である。研究開発の成果を公表して業界の発展に貢献し、また、学会運営に人材を供給することは「尊敬される企業」へと結びつく。


4社はいずれも、米国半導体メーカーである。半導体産業は米国で生まれたのだから、米国企業が主導しているのは当然かもしれない。


1980年代後半、日本の半導体メーカーには「尊敬される企業」となるチャンスがあった。少なくとも当時のリソースであれば、実現できただろう。しかし、そうはならなかった。日本人の自分としては少し複雑な気分だ。


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