Electronics Pick-up by Akira Fukuda

日本で2番目に(?)半導体技術に詳しいライターのブログ

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コラム「セミコン業界最前線」を更新しました。6月開催予定の国際学会「VLSIシンポジウム」の概要を紹介しております


PCWatch様から頂いておりますコラム「セミコン業界最前線」を更新しました。


「6月開催予定のVLSIシンポジウムで7nmロジックや8Tbitフラッシュなどを披露」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/1057175.html


半導体の研究開発コミュニティでは、夏の恒例イベントがVLSIシンポジウムです。冬にはIEDMとISSCCがあるのですが、1年に1回です。研究の進み具合や論文執筆のタイミングなどの理由から、VLSIシンポジウムに投稿する研究者は少なくありません。こちらもIEEEの国際学会なので、発表実績としてはそれほど変わらないとも言えます。


VLSIシンポジウムは、IEDMパートに相当する技術シンポジウム(Technology Symposium)とISSCCパートに相当する回路シンポジウム(Circuits Symposium)の2つの国際学会で構成されています。両方のパートに関する研究開発動向を短期間に把握するには、最適なイベントと言えます。



開催場所は、西暦の奇数年が日本の京都、偶数年が米国のハワイ(ホノルル)で、会場のホテルは最近はずっと同じです。京都はリーガロイヤルホテル、ハワイはヒルトンハワイアンビレッジとなっています。


ヒルトンハワイアンビレッジはワイキキのメインストリートから外れており、周囲には適当な(安い)ホテルがあまり見つかりません。そこで自分は赤字を出しながら(泣)、ヒルトンに泊まっています。ヒルトンはすごく混雑しているのですが、食事や買い物などの店がすべてそろっており、敷地内ですべての用事が済んでしまうという安心感があります。ワイキキとは違い、夜でもかなり安心です。


リーガロイヤルホテルは京都駅から歩くと10分かかります。やや遠いかな、でも歩けるな、という距離感です。ここも宿泊費は高いです。京都駅周辺はビジネスホテル(リーガロイヤルよりも宿泊料金が安い)が数多くあるので、自分はビジネスホテルに宿泊して、リーガロイヤルまで歩いて通っています。


リーガロイヤルホテルの欠点は、ロビーのレイアウトが悪く、なおかつ狭いことです。休憩時間はロビーが参加者で埋め尽くされるというのがIEDMやISSCCなどで良く見られる風景なのですが、VLSIは参加者がやや少ないにも関わらず、リーガロイヤルだとロビーが狭くて休憩時間は移動の手間が大変です。ロビーが端なのでロビーの意味をなさず、参加者は狭い廊下で立ち話をすることになってしまってます。このため、ある種、最悪の状況になります。


なんでこんなことを書いたかと言いますと、昨年、リーガロイヤルはリノベーションを実施したのです。昨年9月にリニューアルオープンしています。そこで、リノベーション後に宴会場フロア(VLSIシンポジウム開催予定フロア)のレイアウトがどのように変化したかを、公式ウェブサイトでチェックしてみました。








・・・ほとんど同じでした(泣)。ロビーは北側の端っこで使い物にならない(以前と同じ)。狭い廊下は見た目、以前と同じです。すると、またあの通勤電車の車内のような光景が再現されるという。


大人の事情でいろいろあって会場ホテルは換えられないのかもしれません。しかし個人的には、リーガロイヤルホテルは良くないです。狭すぎます。もう1つ追加してしまうと、6月の京都は蒸し暑くて、その点でもよろしくありません。


できたら、もっと涼しいところで、ロビーの広いホテル。東北(復興振興を兼ねて)とか北海道とか、北陸とか(東京から新幹線で行ける)が個人的な希望です。


ハワイはこのままで良いです。京都はなんとかして欲しい。というのが取材する側の身勝手でささやかなお願いです(爆)。


【追記】近年、投稿論文の件数で開催地を比較すると、
「ハワイ開催>京都開催」という状況が続いています。
なぜ京都だと投稿論文の件数が少ないのか。この状況が続くと近未来はどうなるのか。
個人的には京都開催の将来性についてはかなり心配しています。


リーガロイヤルとの契約がいつまでかは知りません。
ただ、ヒルトンは日本でのホテルを増やしています。まとめてヒルトン、という考え方もありでは(ド素人の考えですみません)。

関東だとヒルトン小田原リゾートがあります(そう言えば、VLSIシンポジウムの日本開催の初回は大磯プリンスホテル(1982年)でした)。1,000名収容の大会議室を擁しております。
http://hiltonhotels.jp/hotel/kanto/hilton-odawara-resort-and-spa
あ、でもダメだ。会議室が少ない。あちゃー。


北海道だとヒルトンニセコビレッジがあります。
http://hiltonhotels.jp/hotel/hokkaido/hilton-niseko-village
あ、ここもダメだ。会議室がもっと少ない。


VLSIクラスが開催可能なのは東京お台場のヒルトンになってしまう。
http://hiltonhotels.jp/hotel/kanto/hilton-tokyo-odaiba
すると会議室の使用料が心配です。東京のホテルは高そうだし。
うわー、難しい(汗)。


すみません。舐めてました。そもそも学会活動は
ボランティアによって支えられています。
あんまり無茶苦茶を言ってはいけません(自分のことです)。


それに1980年代前半のVLSIは参加者が少なかったのでした。1982年の日本開催初回(第2回VLSI)の挨拶文を読みますと、第1回のハワイ開催の参加者は約200名とあります。このくらいの人数であれば、開催場所は見つけやすいです。実際、第4回の日本開催は志摩観光ホテルです(今は全然無理です。キャパがまったく足りないので)。


今は軽く1,000名を超えます。「これは非常に難しい」ことがだんだんと分かってきました。
日本ホテル協会の所属ホテルで「スクール形式、1000名」で検索すると、「北海道」でこのクラスを収容できるのは札幌の京王プラザホテル札幌と札幌パークホテルくらい。
http://www.j-hotel.or.jp/hall.php

そして「東北」で検索すると、「該当なし」(泣)。


うわああ、難しい!!!!